2019年3月18日。那覇空港際内連結ターミナル(長いので「連結ターミナル」と総称)が運用開始しました。その運用開始2日後にチェックしてきました!しかし便利になるはずのLCC搭乗も、実際は・・・
連結ターミナルとは?
2019年3月18日に供用開始した「那覇空港連結ターミナル(正式には那覇空港際内連結ターミナル)」。変な名前ですが、もともと那覇空港は国際線と国内線のターミナルが徒歩5分ぐらいのところに離れていて、その間に2施設を連結するように作られたので、この様な名前になりました(際内=国際国内)。つまりこれで那覇空港は国際線も国内線も、そしてLCCも1つのターミナルになったわけです。ちなみにLCCはさらに徒歩10〜15分のところに超不便な貨物ターミナルでしたが、今回はこの連結ターミナルへ移転しました。
那覇市街側からだと、国際線→連結→国内線の順番に並んでいますが、その並びを感じるのは空港まで歩きで行った人だけ(笑)。タクシーやバスだと、那覇市街から遠い方からの一方通行になるので、国内線→連結→国際線の順番になります。
空港マップだと、向かって左が国内線、右が国際線、中央が連結ターミナルって感じです。ちなみに連結されるのは空港の2階(出発/搭乗ロビー)と3階(チケットロビー)のみ。1階(到着ロビー)は室内では繋がっていません。そもそも連結ターミナルは出発のみで、到着ロビーはありません。国内線だと到着は全て国内線ターミナル1階になります。
ANA利用なら連結ターミナルから搭乗ロビーへ入るべし!
新設された連結ターミナルは、LCCターミナルの移設のことが注目されましたが、実はANA便に大きなメリットがあるんです。連結ターミナルに新設された「Cゲート」は、もともとあったANA系の「Bゲート」より、ANA系搭乗の北ウイングに近く、しかも超空いています。今回もBゲートは長蛇の列ができていたにも関わらず、Cゲートは待ち無し。那覇空港からANA利用の方は、絶対に連結ターミナルのCゲートから搭乗ロビーへ入りましょう!
さらにCゲートは入ってすぐに待合所があり、明るくて快適。特に搭乗口がないので、イスもガラガラ。飛行機まで待ち時間がある場合は、Cゲートから入ってすぐの待合所が空いていておすすめです。さらに!?
Cゲートから入ってすぐのところに、電源もあるイス席があり、仕事もできるスペースがあります。席数も多いですし、窓が大きくて明るいですし、何より全く混まないので快適に過ごせます。Cゲートから入って右手にありますので、ANA系やLCC搭乗の際に待ち時間がある場合は、このCゲートに入って右のこのコーナーは重宝することでしょう。
連結ターミナルにはボーディングブリッジは2本のみ
連結ターミナル自体は、国内線ターミナルに近い規模の施設で、待合スペースもかなり広いものの、実はボーディングブリッジがある搭乗口はたったの2つのみ。「37番」と「41番」が新設されただけ。広さの割に搭乗口が少なく、効率が悪いターミナルです。その分、空いているんでしょうけどね。
さらに搭乗口が実質2つしかないので、お店も2階の搭乗ロビーにはたったの1つ。しかも物販のみ。搭乗ロビーは空いていて広いけど、利便性としてはイマイチ。でも国内線側の連結口へ行くと、スタバがCゲート側に移転していて、そこまで行けば便利かも?しかもスタバの隣にはジェラートの「ViTO」がオープン。ますますANA側の北ウイングが便利になりましたね。しかし今回の連結ターミナルはANA側には恩恵があるものの、JAL側の南ウイングには恩恵なし。もともとスタバもなければ搭乗ゲート近くにコンビニもないJAL側。ますます不便に感じます。
LCCは連結ターミナル1階からバス搭乗のみ?
超不便だった貨物ターミナルから、連結ターミナルに移転したANA系国内線LCC。Cゲートから入ってすぐ右に、バス搭乗用のロビーへ下りる階段があります。連結ターミナルに新設されたボーディングブリッジ2本は、ともにANA系フルキャリア便が利用するみたいで、LCCのピーチやバニラは今のところバス搭乗のみ。しかもLCCの駐機場は貨物ターミナル近くなので、つまりのところ今まで空港外で乗っていたシャトルバスが、ターミナル内側の滑走路内を走る搭乗バスに変わっただけ。かなり遠いです。
LCC用の連結ターミナル1階の搭乗ロビーは、2階のロビーより便利な売店があります。飲食系もあるので、連結ターミナル搭乗ロビーのお店は、2階より1階の方が便利っぽい。まぁ1階なので窓がほとんどありませんので快適性はイマイチ。LCC搭乗の際に時間がある場合は、1階で飲食物を買って、2階のCゲート近くで過ごすのがおすすめでしょうね。
連結ターミナル1階の搭乗ロビーはかなり広いです。先の売店もありますし、売店右手にはマッサージチェアもあり、売店左には電源があるテーブルもあります。でも1階はどうしても窓がないので陰気な雰囲気。待ち時間が長い場合は、やっぱり2階がおすすめかな?
連結ターミナルの主役は出発ロビーかも?
広々して快適な連結ターミナル2階の搭乗ロビーも良いですが、同じ2階のゲート前の出発ロビーは見所満載。もしかすると連結ターミナルの主役は、この2階の出発ロビーかも?その中心にあるのが「ゆいにちストリート」。ショッピングモール的になっていて、国内線ターミナルの雑多な売店群とは一線を画しています。
ゆいにちストリートの国内線ターミナル側には、沖縄美ら海水族館のアンテナショップ。まさに本土に帰る間際に寄りたくなるお店ですよね。Cゲートのすぐ近くにあります。ジンベイザメのぬいぐるみがいっぱいあって、本土からの観光客ならついつい衝動買いしちゃいそうです。
さらにビックリしたのは、フルーツタルトの名店「オハコルテ」が連結ターミナルに出店。あの可愛いタルトが、なんと空港で買えるとは!?ただ価格は街の店舗より割高で種類も少なめ。モノレールの赤嶺駅(空港隣の駅)まで行けば、オハコルテの実店舗もありますけどね。でも搭乗前に本土の手土産に買うならちょうど良いロケーション。こちらもCゲート側にあるので、ANAで本土に帰る方には重宝するお店です。
ゆいにちストリートは良くできている!
連結ターミナル2階のゆいにちストリートはホントによくできています。国内線側には水族館のアンテナショップや人気のスイーツショップがあるかと思えば、国際線側には外国人に人気の無印良品とドラッグショップ。店舗戦略、上手すぎです。さらに・・・
ゆいにちストリートの国際線側には、なんとビックカメラまで出店!そもそも沖縄にビックカメラ専業の店舗はないのですが・・・。沖縄初のビックカメラ専業店ってこと?驚きました。ちなみに那覇にはコジマベースのビックカメラはありますが、あくまでコジマでビックカメラではありません。連結ターミナルの国際線側に家電量販店とは、店舗戦略はよく考えていますね。
さらに外国人に人気の抹茶系のお店も、国際線側にありました。おたべの「辻利」。行ったときは舞妓さんが来てPR活動していました。日本人からすると「沖縄まで来て辻利はないでしょう〜!」って思うかもしれませんが、外国人からすると、沖縄で京都グルメも味わえるという感覚。もちろん沖縄在住の身としても、これは興味がありました。でも抹茶のソフトクリームが500円超はちょっと高い・・・
3階チケットロビーは大部分が国際線!LCCは?
そもそも連結ターミナルには前身があり、スカイマーク専用の国内線の増築部分がありました。それが一気に国際線まで伸びて、今回の連結ターミナルになった印象です。なので新しいターミナルになってスカイマークは今までと変わらない、国内線に最も近い場所にカウンターがあります。でもスカイマークってJAL側の搭乗口を使うこともあるので、チケットロビーからさらに遠くなった印象が・・・
超不便な貨物ターミナルからの移転となった国内線LCC。チケットロビーは、スカイマークの隣にあります。何故かそこだけ天井が低くなっていて、追いやられたかのような印象でした。国内線LCCといっても連結ターミナルに入るのはバニラとピーチだけですが、バニラは5月末で統合するので6月以降はピーチのみ。ちなみにJAL系の国内線LCCジェットスターはJAL側の端っこなので、LCCを間違えたら物凄い距離(徒歩5〜6分)を歩くことになりますので要注意!
連結ターミナルの3階チケットロビーは、その7割以上は国際線用。なんと国際線ターミナルにあったチケットロビーが全てこの連結ターミナルへ移転。つまり国際線ターミナルではチケットなどの手続きができないってことです。なんかわかりにくいですね・・・
連結ターミナルには実は4階もあって、コーヒーショップがあるらしい。チケットロビーからは見えるものの、行き方がわからない。せめて階段ぐらい見える位置に設けて欲しいものです(チケットカウンター裏の隠れた場所に階段とかがあるらしいw)。
連結ターミナルにはA・B・Cの3つの国際線チケットロビーができましたが、国際線ターミナルに近いCはまだ運用前。なんで搭乗口に近い側が運用していないのか謎。さらにその閑散とするCロビーの、これまらどうやって行くのか分からない4階に「サブウェイ」が!?店舗縮小傾向のサブウェイの象徴のような立地ですw
そして閑散とするCロビーの先には以前からあった国際線ターミナル。施設はそのまま繋がっていますが、そこには2階に以前の国際線チケットカウンターがあります。完全に閉鎖されていて、今後はどう使うのか不明。なんか無計画な施設計画だったようですね・・・。2階なのでここもお店とかが入るのかな?
ちなみに連結ターミナルの国内線側は、もちろん今までと変更無し。なのでJAL/ANAの国内線搭乗の方は今まで通りに利用できます。しかし国内線の端っこのジェットスターから、国際線のCエリアまで500m以上も離れていそうです(往復1km)。
移転してもANA系国内線LCCは不便!
先の話のように、超不便な貨物ターミナルから移転したANA系の国内線LCC。新しい連結ターミナルに入りましたが、正直不便さはあまり変わっていません。強いて言えば空港までタクシーや路線バス、さらに歩きで行けるようになったのは便利ですが、空港内での移動はむしろ長くなり不便になりました。そのポイントは以下の通り。
<連結ターミナルの不便なポイント>
・連結ターミナル3階には高架道路がないので出発前に車が直付けできない
・連結ターミナルのボーディングブリッジ2本しかないのではLCCはまず利用できない
・LCCの駐機は旧貨物ターミナル近くなので搭乗までの滑走路側での移動が長い
・連結ターミナルには到着ロビーがなく駐機場から遠い国内線到着ロビーを使用
・ANA側の手荷物ロビーがANA系LCCも包括するので手荷物ロビーがパンクしそう
もちろん便利になったポイントもありますが、空港内でかかる時間は貨物ターミナル時代とちっとも変わらないという印象でした。まぁ那覇空港まで歩きで行く身(笑)としては、今まで一度貨物ターミナル前を通過して国内線ターミナルまで行き、バスでまた戻るというバカバカしい移動がなくなったのは救いですが、とにかく出発時も到着時も、滑走路内でのバス移動が長い印象。
やっぱり那覇空港からの国内線LCCはジェットスターが一番便利です!
<那覇空港国内線LCCはジェットスターが便利な理由>
・国内線ターミナルが利用できるので3階のチケットロビーに車を直付けできる
・ボーディングブリッジでの乗り降りも便によっては可能
・バス移動でも駐機場がすぐ近くなので早い(ブリッジ利用より到着時は早い)
那覇空港際内連結ターミナルまとめ
2019年3月18日に運用開始した、那覇空港際内連結ターミナルですが、メリットがあるのは国際線利用者かな?チケットカウンターが今までの何倍も増えましたし、待合所も広くなったので、国際線利用者には明らかに便利になりました。
反面、貨物ターミナルから移転した国内線LCCはあまりメリット無し。空港ターミナル間のシャトルバスが必要なくなっても、空港滑走路内での移動が長すぎ。特に到着時は、貨物ターミナル近くに駐機し、国際線ターミナル、連結ターミナルを通り過ぎ、国内線ターミナルまでの長い移動は、かなり疲れます。っていうか虚しく感じます。目の前に国際線の到着ロビーがあるのに使えず、搭乗時に使った連結ターミナルには到着ロビーすら無し。
やっぱり那覇空港発着の国内線LCCはジェットスターに限ります^^ゞ